国際通貨基金

国際通貨基金(IMF)は、1944年のブレトン・ウッズ会議を経て1945年に設立された国連の専門機関で、国際金融と為替相場の安定を目的とし、現在は191か国が加盟しています。戦後は「金・ドル本位制」に基づくブレトン・ウッズ体制の中心として、国際収支が悪化した加盟国への融資や為替政策の監視を担いました。しかし、1971年のニクソン・ショックによる金兌換停止でこの体制は崩壊し、1976年のキングストン合意を経て変動相場制へと移行しました。1980年代には、発展途上国への融資条件として緊縮財政や民営化を強いる「構造調整」を実施しましたが、アフリカやラテンアメリカで経済停滞を招き、ユニセフなどから厳しく批判されました。1990年代には旧ソ連・東欧諸国の市場経済化を支援しましたが、ロシアでは「ショック療法」が1998年の財政危機の一因となるなど、成果は限定的でした。現在もIMFは、1969年に創設した特別引出権(SDR)や国際金融秩序の根幹として、世界経済の安定に重要な役割を果たし続けています。