円高不況

円高不況とは、円相場の急激な上昇(円高)により、輸出産業やその関連企業、輸入品と競合する国内産業が打撃を受け、景気が悪化する現象です。円高で国内の生産コストが国際的に割高になるため、輸出は減少し輸入は増加、純輸出の減少がGDP縮小を招きます。歴史的には、1971年のニクソン・ショック、1985年のプラザ合意、2008年の世界金融危機後などに顕著で、特に2011年3月には1ドル=76円台という過去最高の円高を記録し、製造業に深刻な影響を与えました。また、企業が円高を避けて海外へ生産拠点を移すと、国内の雇用や投資が減少し、長期的な経済停滞につながる点も問題です。さらに、円高直後はJカーブ効果で貿易黒字が一時的に拡大するため、悪影響を過小評価しないよう注意が必要です。