フランス人

フランス人とは、フランス国籍を有する人々を指し、民族的出自や宗教的信念を問わず、フランス市民社会を構成するすべての人を含む概念である。語源はローマ帝国末期にガリア地方を侵略したゲルマン系のフランク族に由来し、フランスの歴史は紀元前7世紀頃に中央ヨーロッパから移住したケルト人(ガリア人)、ローマ帝国による征服(紀元前58〜51年、ユリウス・カエサル)、そして6世紀のフランク人支配(クローヴィス1世)という三つの大きな民族移動によって形作られた。現在のフランスは20世紀を通じてヨーロッパ、アフリカ、アジアから多くの移民を受け入れており、2004年の研究ではフランス市民の約23%が少なくとも親か祖父母の一人に移民がいるという統計もある。フランス共和国の理念は「出自・人種・宗教を問わない」市民の結合を原則とし、エルネスト・ルナンの言う「毎日の国民投票」によって人民が結団する合意に基づく国家を指向しているが、一方で2005年の郊外暴動に象徴されるように、移民系市民への差別や異文化共同体の拡大への反発といった社会的緊張も存在する。なお、フランス語話者であることとフランス人であることは別概念であり、スイス・ロマンド地方のフランス語話者や、フランス国籍を持ちながらフランス語を話さないセント・マーチン島民など、多様な事例が存在する。