辞職勧告決議

辞職勧告決議は、議会が不祥事を起こした公職者に対し「自発的な辞職」を促す決議で、法的拘束力を持たない点が最大の特徴です。除名や不信任決議と異なり、従わなくても罰則はありませんが、戦前の帝国議会では「処決決議」として無視した議員を除名できる強力な手段でした。国会では過去に5例(糾弾決議を含め6例)採決され、1966年の重政庸徳氏1983年の田中角栄元首相(ロッキード事件)のケースが有名ですが、いずれも対象者は辞職を拒否しています。1997年以降は逮捕・起訴された議員への採決が増えましたが、近年は石川知裕氏秋元司氏のケースで与党の反対により見送られ、自民党も藤波孝生氏中村喜四郎氏への採決を拒否するなど、政治的な駆け引きの道具となっています。地方自治体では首長への辞職勧告決議が、特別議決(4分の3以上の賛成)を満たせば不信任決議と同等の法的効力を持つとみなす判例もあり、政治的な重みは依然として大きいと言えるでしょう。