吉野川

吉野川の概要

吉野川は高知県と徳島県を流れる一級水系で、流路延長194km・流域面積3,750km²を誇り、川幅は全国2位の2,380mに達します。日本三大暴れ川の一つとして知られ、利根川(坂東太郎)・筑後川(筑紫次郎)と並び「四国三郎」の異名を持ち、四国4県すべてに流域が及ぶ唯一の水系です。

江戸時代には徳島藩の蜂須賀氏が治水・利水に尽力し、水防竹林の整備や「藤森堤」の築造などが行われましたが、工事の犠牲となった原喜右衛門ら3人は現在も三王神社に祀られています。明治期にはオランダ人技師デ・レーケの指導による改修工事が始まりましたが、1888年の水害を契機とした「覚円騒動」で一時中断しました。

その後、1912年に完成した麻名用水や1923年完成の第十樋門(当時日本一)により灌漑と治水が飛躍的に向上し、1927年には第1期改修事業が完了しました。現在も香川用水による分水や吉野川北岸用水事業など、四国の生命線として重要な役割を果たし続けています。