円キャリー取引

円キャリー取引は、低金利の円を借りて、高金利の外貨建て資産(株式や債券など)で運用し、その金利差(利ざや)で利益を得る取引です。2000年代には外国為替証拠金取引(FX)の普及で個人投資家も参入し、円売りが増えたことで、経常収支の黒字にもかかわらず円安が進行しました。しかし、2007年のサブプライムローン問題や2008年のリーマン・ショックを機に取引の解消(巻き戻し)が始まり、円は急騰。2009年11月には一時1ドル=84円台まで上昇しました。2006年9月時点での規模は約46兆円と推定され、資金の多くを日本の金融機関が融通しているため、その行方は日本経済の重要なリスク要因となっています。円以外にもドルやユーロ、スイスフランを調達通貨とするキャリートレードが存在し、近年では中国の人民元を調達通貨とする動きも注目されています。