タンカー
タンカー(船舶)の概要
タンカーとは、液体を輸送するための船舶で、船体内に大型タンクを備えていることからその名が付きました。一般に「タンカー」といえば石油タンカー(油槽船)を指すことが多く、液化天然ガスを運ぶLNGタンカーや化学物質を運ぶケミカルタンカーなどは特に区別して呼ばれます。
第二次世界大戦後、中東産原油の輸送効率を追求してタンカーの大型化が進み、1979年には世界最大の56万重量トンの原油タンカー「ノック・ネヴィス」が建造されましたが、その後は運河や海峡の通過制約、荷役時間のロスなどの不利益から、21世紀初頭現在では30万重量トン級(ULCC)が最大級となっています。
環境面では、1989年のエクソン・バルディーズ号座礁事故による大規模な原油流出を受けて、1992年以降、国際海事機関(IMO)の取り決めにより新造タンカーには二重船殻(ダブルハル)構造が義務付けられ、既存の一重船殻タンカーもMARPOL条約に基づき2015年までに原則廃止されました。
荷役は火災防止のため陸岸から離れたシーバースで行われ、大型ブイと海底パイプラインを介して送受油します。また、油槽内の爆発を防ぐイナート・ガス装置や、空荷時に船体の浮き上がりを防ぐバラストタンクなど、安全・安定航行のための独自の設備が備えられています。
さらに、バラスト水を産油国と消費国の間で移動させることで外来生物の移入という環境問題も引き起こしており、IMOではバラスト水管理条約が採択されるなど、タンカーは輸送効率と環境保全の両立が求められる船舶といえるでしょう。
Source: タンカー — Wikipedia · Summary by RollWiki AI · Language: Japanese