溝渠

溝渠(こうきょ)は、給排水を目的とした小規模な水路の総称で、地上に露出した開渠(明渠)、地中に埋設された暗渠、道路沿いの側溝などに分類されます。その歴史は古く、紀元前31世紀のインダス文明では都市全体に高度な上下水道が整備されていたとされ、日本では縄文時代晩期に大陸から伝わった農業用水路が起源とされています。特に都市部の暗渠化は、高度経済成長期に生活排水による悪臭や水害を解決するため、また1964年東京オリンピックに備えて急速に進められました。現在では暗渠の上は遊歩道や道路として再利用される例が多く、側溝は道路の排水を担う身近な存在です。また、国が所有する公共用水域は公共溝渠と呼ばれ、東京都大田区の旧呑川(1979年に河川廃止)などが緑道や公園へ転用された代表例として挙げられます。