復員輸送艦

復員輸送艦(ふくいんゆそうかん)とは、太平洋戦争終結後、海外に取り残された約600万人の軍人・民間人を日本へ送り届けるために使われた艦船です。当時、日本の商船は壊滅状態だったため、武装を撤去した旧海軍の艦艇に加え、米国から供与されたリバティ船やLSTなど約100隻が任務に就きました。最大級の艦は空母「葛城」で、格納庫を改造して1回に約5,000人を収容でき、輸送は1945年9月26日の「高砂丸」を皮切りに、1946年春から夏にかけてピークを迎えました。しかし、酷使された艦艇は修理が行き届かず、座礁などの事故で駆逐艦「神風」など数隻を失うなど、輸送は困難を極めました。任務終了後、多くの軍艦は解体されましたが、一部は気象観測船などに転用され、「宗谷」のような船が戦後の日本で活躍しました。