金属

金属とは、金属光沢(可視光の反射)や優れた電気伝導性・熱伝導性展性・延性といった特徴を持つ物質の総称で、周期表では半金属(ホウ素、ケイ素など)を結ぶ線より左側に位置する元素が該当します。

その性質は、陽イオンの周りを自由電子が動き回る金属結合や、電子がエネルギーギャップなしに移動できるバンド理論によって説明され、この自由電子が光沢や導電性の源となっています。

純金属は一定の融点を持ちますが、合金では融け始める温度と融け終わる温度に差があります。また、金属の硬さや加工しやすさは、面心立方格子(fcc)体心立方格子(bcc) などの結晶構造によって大きく影響されます。

金属は固体のまま結晶構造を変える「同素変態」を起こすものがあり、鉄は912℃で体心立方格子(α-Fe)から面心立方格子(γ-Fe)へ、1400℃で再び体心立方格子(δ-Fe)へ変化する特異な例です。

電気抵抗は温度低下とともに減少するため、1911年にヘイケ・カメルリング・オネスが超伝導を発見しました。さらに、約200GPa以上の高圧下では水素も金属的性質を示す「金属水素」になると推測されるなど、その定義は化学結合や電子状態から多角的に捉えられています。