灯籠流し

灯籠流しは、死者の魂を弔うため、海や川に灯籠を流すアジアの伝統行事で、中国華南地方の「放活燈」に起源を持つとされています。日本ではお盆の「送り火」として夏祭りと併催されることが多く、広島や長崎では第二次世界大戦後の戦没者慰霊として広まりました。しかし、1970年代には水質汚染が問題となり、琵琶湖や静岡市の巴川などで中止が相次ぎ、現在では回収を前提とした実施や環境に配慮した素材が用いられています。代表的な例として、京都嵐山(8月16日)、広島の元安川、長岡の柿川(空襲慰霊)などが挙げられ、富士河口湖では2023年からBSフジが生中継するなど、観光イベントとしても定着しています。海外では、タイの「ロイクラトン」やインドのガンジス川で行われる「プージャー」、ハワイのメモリアルデーなど、地域ごとに独自の形で受け継がれています。なお、2018年6月には金沢市で約1,200個の灯籠が密集して火災が発生する事故もありましたが、現在も平和への願いを込めて各地で行われています。