ちいさこべ

山本周五郎の時代小説『ちいさこべ』は、大火で両親と店を失った大工の若棟梁・茂次が、同じ境遇の孤児たちを引き取りながら、仕事と人助けの狭間で葛藤しつつ人の道を模索する物語です。本作は1962年に田坂具隆監督で映画化され、1971年には宝塚歌劇団が『小さな花がひらいた』として舞台化、2006年にはNHKで『ちいさこべ~若棟梁と九人の子~』としてドラマ化されました。さらに、望月ミネタロウによる漫画『ちいさこべえ』が2012年から2015年まで連載され、時代設定を現代に翻案した作品として人気を博しました。この漫画は2013年に文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞し、2016年と2017年にはフランスの漫画賞を連続受賞するなど、海外でも高く評価されています。原作は日本人の細やかな情の世界を描いた名作として、様々なメディアで繰り返し展開されてきた作品です。